2015年 12月 24日
不景気ムードで思い出した事...
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あれほど寒かった11月でしたが、ここ最近かなり暖かく、予報によれば5月頃の気温なんだそうで、そう言われてみたら、何だかオペラ座の上に広がる空も、冬の空ではないような...。
こんなに暖かくては、ちょっとクリスマスムードには欠ける気もしますが、それでもやって来る
クリスマス。
ウインドウには、例年のようにパーティー用の服が並んでおりますが、やはり、テロの影響で
売上ダウンなのでしょうか?
黙っていても売れるクリスマス商品の時代は過ぎて、すでに30%オフにしても売れない時代なのかもしれませんわ。
昨日、今日と来た各デパートからのダイレクトメールは、クリスマス明け早々のこの26日から始まる1月5日迄のカードホルダー対象のソルドのお知らせでしたわ。
クリスマス前に、こんなメールを貰ったら、ますます買わないだろうなあ。
別に今買わなくても、ある物でも十分だし...って思うかも...。
もう、一体どうすりゃいいのよ!っていう感じですわよね。
この前の記事にも書いたように、だいぶ買い物客は増えてきたような気もしますけれどやはり漂う不景気ムード。
あのテロの影響で失業者も増えるだろうなあと思っていたら、あるブティックにお勤めの友人から電話があり、やはり同僚の何人かが12月末で解雇を言い渡されたんだとか…。
「今回は免れたけれど、来年になったら、私もかも…」と、せっかくのクリスマス前だというのに目茶苦茶沈んだ声でした。
私がフランスに住んでから、ず―――っと不景気だった気はしますが、今回はさらに加速化しこの低迷状態を脱する事は、なかなかできないかもしれませんね。
でも、不穏な時代になると、必ず「こんな国にしたのはXXのせい」「仕事がないのはXXがいるから」と言いだす人がいますよね。
そんな「誰かのせいにする」という考え方に、愛国心をプラスされたら、凄く正しい事を言ってる気になるのねって思ったのが、あの12月6日のフランス州議会選挙でした。
最初の州選挙の開票時には、「エェ―――ッ!!!」の連続で、13州中6州でFNが1位を
とるなんて、翌日の新聞のタイトルにもあるように、ショックな出来事でした。
(画像お借りしました)
ちょうど翌日に、お目にかかったご夫妻も、ホテルの部屋で朝のニュースをご覧になったらしく「フランスも変わるのかしら?」と心配なさっていらっしゃいましたけれどね。
テロ直後には、オランドの支持率のポイントがグーんと上がり50%になったと聞いていたのにあれは一体何だったのか!?と思わせるような選挙結果に、私も何と言っていいか、本当に
分かりませんでしたわ。
でも、その夜、№2に「何だかとんでもない結果になったわよね」と言いましたら、全く動じず、「全く何をバカな事を言ってるんだよ。たかが30何%かの投票率で、勝った、トップだと言う奴こそ、バカだよ。2回目の選挙で、絶対ひっくり返るさ」でした。
「でも、超過激な差別発言の多い父親のジャンマリー・ル・ペンにはついていけないと、FNを拒否していた人達も、娘のマリーは、政策が分かりやすいとか、ずっと変わらない自分達の
苦しい状況を、もしかしたら今のFNだったら変えてくれるかもしれないからって、今回はFNに投票したと言う人も多いって聞くけれど..」と言いましたらね。
「一度も政権をとった事もない政党だからこそ、今の政治を批判するのは簡単なのに、言う
のは誰でもできるその言葉だけで、簡単に信じて何だかやってくれるかも…と思ってしまったんじゃないの?実際に政権をとったら、言っている半分もできないと思うけどなあ。その国の国民だけで生活しているんじゃないし、欲が渦巻くとか、結局はお金で変わるとかだけじゃ
なく、システムを作ったり、そのシステムを万人に向くように機能させたりって、そんなに簡単じゃないでしょ?そんな事、普通に考えたら分かるけどなあ。愛国心を連呼して、あたかも
できそうな錯覚を起こさせるのが上手なんだろうね」
6日の結果で言うと、パリがを含むイル・ド・フランスでは、FNはトップにはなりませんでしたがその周りをFNが囲んだ形になっている….これってちょっと怖い。
そのせいなのか、選挙権のない私のところにも、6日の選挙の後、すぐにFNからこの国を
守ろうというメールが来ました。
(画像お借りしました)
とにかく13日の2回目投票でFNを再びトップにさせない為に、オランドは、自身の党である
社会党PSとS様が率いる共和党LRが協力し合い、3位の候補者を取り下げる事で、片方に
票を集結させる事を提案したのにも拘らず、あの大統領を辞めた時に「もう今後、政界に戻る気はない!」と宣言しながら、あっさり戻ってきたS様は「LRの候補者を取り下げない。FNに対して共同戦線は行わない」なんて言っちゃったのよネ。
あの11月のテロの時も「自分が大統領の時代には、こんなテロなんかは起きなかった!」とテロが起きたのは、全てオランドのせいと言わんばかりの発言をなさったS様。
(画像お借りしました)
フランス国民、呆れて口あんぐりですわよ。
どうやらご自分の時代に起きたトゥールーズのユダヤ人学校連続銃撃事件をすっかりお忘れだったらしい。
その被害者家族の方からは「お前は何を言っているんだ!」の批判を受けましたけどね。
同じLRの候補者の中には、是非応援に駆けつけたいとおっしゃったS様を、拒否した方達もいたんだとか…。
「自分は正しい!自分は偉い!自分は凄い!」の思いこみの激しいS様は、相変わらずの
どうしようもない方。
何で戻ってきたんでしょうね。弁護士というお仕事があるのにね。
さて、13日の2回目州議会の選挙では、すでに皆様もご存知のように、FNは本拠地の南仏でさえも票を獲得できず、全敗。
でも、そこは強気のFNマリー様が「素晴らしい結果だった」とおっしゃったというのを聞いて、いい事しか見えないのは、S様と似ているのかも…って思ってしまいましたわ。
とにかく一応全体的にみたら、S様が率いるLRが勝ちました。
でも、LRが伸びたのは、当然ながらオランドのPSが候補を取り下げ、その票をLRに入れるように動いたからなんですが、すっかりご自身の力のように錯覚なさってしまったS様。
なんと、この選挙の後、「PSとは、FNに対しての共同戦線を張らない」と言ったS様の傲慢なやり方に反対したLRの№2であり大統領候補の一人であったナタリー・コシューコス・モリゼ議員を除名なさいました。
もはや自分に逆らうものには、容赦しない!という独断と偏見に満ちた、まさにS様だからこそできるやり方ですわよね。
今では「政界には戻らない」と言った言葉も忘れ、自分の時代にやった政治は全て美化され、再度大統領になる気満々のS様。
嫌い嫌いも好きのうち...なんて言う言葉がありますけど、S様に限っては、絶対ないだろうな...と今回の選挙で、ますます思ってしまいましたわ。
クリスマス。
ウインドウには、例年のようにパーティー用の服が並んでおりますが、やはり、テロの影響で
売上ダウンなのでしょうか?
クリスマス前に、こんなメールを貰ったら、ますます買わないだろうなあ。
別に今買わなくても、ある物でも十分だし...って思うかも...。
もう、一体どうすりゃいいのよ!っていう感じですわよね。
この前の記事にも書いたように、だいぶ買い物客は増えてきたような気もしますけれどやはり漂う不景気ムード。
「今回は免れたけれど、来年になったら、私もかも…」と、せっかくのクリスマス前だというのに目茶苦茶沈んだ声でした。
私がフランスに住んでから、ず―――っと不景気だった気はしますが、今回はさらに加速化しこの低迷状態を脱する事は、なかなかできないかもしれませんね。
でも、不穏な時代になると、必ず「こんな国にしたのはXXのせい」「仕事がないのはXXがいるから」と言いだす人がいますよね。
そんな「誰かのせいにする」という考え方に、愛国心をプラスされたら、凄く正しい事を言ってる気になるのねって思ったのが、あの12月6日のフランス州議会選挙でした。
最初の州選挙の開票時には、「エェ―――ッ!!!」の連続で、13州中6州でFNが1位を
とるなんて、翌日の新聞のタイトルにもあるように、ショックな出来事でした。
ちょうど翌日に、お目にかかったご夫妻も、ホテルの部屋で朝のニュースをご覧になったらしく「フランスも変わるのかしら?」と心配なさっていらっしゃいましたけれどね。
テロ直後には、オランドの支持率のポイントがグーんと上がり50%になったと聞いていたのにあれは一体何だったのか!?と思わせるような選挙結果に、私も何と言っていいか、本当に
分かりませんでしたわ。
でも、その夜、№2に「何だかとんでもない結果になったわよね」と言いましたら、全く動じず、「全く何をバカな事を言ってるんだよ。たかが30何%かの投票率で、勝った、トップだと言う奴こそ、バカだよ。2回目の選挙で、絶対ひっくり返るさ」でした。
「でも、超過激な差別発言の多い父親のジャンマリー・ル・ペンにはついていけないと、FNを拒否していた人達も、娘のマリーは、政策が分かりやすいとか、ずっと変わらない自分達の
苦しい状況を、もしかしたら今のFNだったら変えてくれるかもしれないからって、今回はFNに投票したと言う人も多いって聞くけれど..」と言いましたらね。
「一度も政権をとった事もない政党だからこそ、今の政治を批判するのは簡単なのに、言う
のは誰でもできるその言葉だけで、簡単に信じて何だかやってくれるかも…と思ってしまったんじゃないの?実際に政権をとったら、言っている半分もできないと思うけどなあ。その国の国民だけで生活しているんじゃないし、欲が渦巻くとか、結局はお金で変わるとかだけじゃ
なく、システムを作ったり、そのシステムを万人に向くように機能させたりって、そんなに簡単じゃないでしょ?そんな事、普通に考えたら分かるけどなあ。愛国心を連呼して、あたかも
できそうな錯覚を起こさせるのが上手なんだろうね」
6日の結果で言うと、パリがを含むイル・ド・フランスでは、FNはトップにはなりませんでしたがその周りをFNが囲んだ形になっている….これってちょっと怖い。
そのせいなのか、選挙権のない私のところにも、6日の選挙の後、すぐにFNからこの国を
守ろうというメールが来ました。
とにかく13日の2回目投票でFNを再びトップにさせない為に、オランドは、自身の党である
社会党PSとS様が率いる共和党LRが協力し合い、3位の候補者を取り下げる事で、片方に
票を集結させる事を提案したのにも拘らず、あの大統領を辞めた時に「もう今後、政界に戻る気はない!」と宣言しながら、あっさり戻ってきたS様は「LRの候補者を取り下げない。FNに対して共同戦線は行わない」なんて言っちゃったのよネ。
あの11月のテロの時も「自分が大統領の時代には、こんなテロなんかは起きなかった!」とテロが起きたのは、全てオランドのせいと言わんばかりの発言をなさったS様。
フランス国民、呆れて口あんぐりですわよ。
どうやらご自分の時代に起きたトゥールーズのユダヤ人学校連続銃撃事件をすっかりお忘れだったらしい。
その被害者家族の方からは「お前は何を言っているんだ!」の批判を受けましたけどね。
同じLRの候補者の中には、是非応援に駆けつけたいとおっしゃったS様を、拒否した方達もいたんだとか…。
「自分は正しい!自分は偉い!自分は凄い!」の思いこみの激しいS様は、相変わらずの
どうしようもない方。
何で戻ってきたんでしょうね。弁護士というお仕事があるのにね。
さて、13日の2回目州議会の選挙では、すでに皆様もご存知のように、FNは本拠地の南仏でさえも票を獲得できず、全敗。
でも、そこは強気のFNマリー様が「素晴らしい結果だった」とおっしゃったというのを聞いて、いい事しか見えないのは、S様と似ているのかも…って思ってしまいましたわ。
とにかく一応全体的にみたら、S様が率いるLRが勝ちました。
でも、LRが伸びたのは、当然ながらオランドのPSが候補を取り下げ、その票をLRに入れるように動いたからなんですが、すっかりご自身の力のように錯覚なさってしまったS様。
なんと、この選挙の後、「PSとは、FNに対しての共同戦線を張らない」と言ったS様の傲慢なやり方に反対したLRの№2であり大統領候補の一人であったナタリー・コシューコス・モリゼ議員を除名なさいました。
もはや自分に逆らうものには、容赦しない!という独断と偏見に満ちた、まさにS様だからこそできるやり方ですわよね。
今では「政界には戻らない」と言った言葉も忘れ、自分の時代にやった政治は全て美化され、再度大統領になる気満々のS様。
嫌い嫌いも好きのうち...なんて言う言葉がありますけど、S様に限っては、絶対ないだろうな...と今回の選挙で、ますます思ってしまいましたわ。
by kanafr
| 2015-12-24 14:03
| 勝手にフランス考察
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