2010年 06月 14日
事の起こり
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皆さまお久しぶりです。
あれからまだまだ続いているイバラの道状態の日々。
そして、今回も、主役はH氏。
H氏が代理店先であるYさんを無視して、Yさんの会社のライバル先に商品を売った為、Yさんを怒らせた事をこの前記事にしましたが、こんなバカな会社も実際にあるんだっていうお話の詳細を。
YさんがH社にこだわる理由、それは商品のデザイン性ではなく、H社が特許を取り自社商品に使用しているBパーツのみ。
それをYさんのライバルである会社に卸した事がYさんにわかったのは、丁度H氏の日本出張の前日でした。
怒ったYさん、当然ライバルL会社に「今すぐ商品を引き上げないと各方面に貴社が違反している事を知らせますよ」という抗議の手紙をだしたらしい。
そしてH氏には、会談の最後に
「貴方のやった事はもうばれてるゾ!L社にも各方面にも手紙を出し、私のフランスの弁護士にも連絡した」
と、ハッキリ言ったそう。
H氏のことだから、会談の最初に、Yさんから出された相変わらずの納期遅れや商品ミスや不良品問題などについては、いつものように軽―く謝って、さっさと並べた
新製品の発注で、今回の日本出張も大成功だ!と内心ほくそ笑んでいたに違いない。
(画像の陣内さんはYさん、H氏とは無関係です。スミマセン、陣内さん)
しかし、いきなりYさんからこの件を切り出され、真っ青になったそうです。
それからは、何とかそれを止めさせようと「どうか、貴女からYさんを説得してくれないか、力を貸してくれないか」と、ガンガン日本から韓国から上海からと、連日のように懇願メールが届きました。
…...って言ってもねえ、私に止められる訳ないでしょ!絶対やってはいけない商業上の約束を破ったのは、Hさん、貴方なんだから!(怒)
しかし、ここに問題が一つ。
Yさんは、怒って裁判だ!って言いますが、残念ながら今の状況じゃ、H氏がやったという確たる証拠にもならず、それじゃ弁護士は動かない。
「だからその証拠が欲しいんです」って言っても、もう怒り心頭に達しているYさん「何でだ!実際に、本人が私の前でL社に売った事を認めたんだ!それが確たる証拠だろう!」って電話の向こうで、かなり私に憤慨していらっしゃる。
「イヤイヤ、Yさん、残念ながら口頭では証拠にはならないんです。証人がいるって言っても当日出席したのはYさんと通訳代わりの甥っこさんのみ。
つまり、お身内ですよね?
その会話をテープにとっていたらいいかもしれませんが…..。
とにかく、訴えを起こす依頼者さえいれば弁護士が裁判所に裁判申請するっていう訳ではないんですよ。
まずは、Yさんの訴えが正当なものであり勝算ありって事を、フランス人の弁護士にしっかり納得させなきゃいけないんです」
って言いましたが、弁護士の前にYさんが納得されていないご様子でした。
「なーんでなんだ!Bパーツは、H社の特許なんだからH氏が売ったことになるじゃ
ないか!
ここにL社が売っているBパーツを使った商品があるんだ、それを見たら誰だって
わかる。
何ならそっちに送る。そしたら私がウソを言っていない事がわかるだろう」
.....ってさらにご立腹でした。
残念ながら小さなBパーツのついた商品にL社の刻印はあってもH社の刻印はない。
そしてL社の商品をH社の物だとわかるのは、業界の人間のみ→弁護士は業界の人間ではない。
しかもH氏から私のところにきたメールには「L社が売ったBパーツを使った商品についてYさんが怒っている」とのみ。
これじゃ、L社がH社の特許のBパーツを真似して商品化したと逃げられる可能性もある。
“L社がH社から買ったという証明文か納品書を出してくれたらいいんですが…”と言ったら、
L社とは5日後に今回の件で会う事になったらしく、“この前、電話で話したらL社もH社の事を
怒っていたから大丈夫だろう”とおっしゃいました。
このように、証拠にはならない口頭での証明しかないH氏の悪事。
L社の事はYさんにお任せするとして、どうやってH氏がやったという事を引き出せるだろうか。
H社と接して2年半、多少なりともわかったH氏の性格であります。それを利用するしかないかも..。
色々考えた末、H氏からのメールにあえて一切返事をしないことにしました。
「フランスに急遽家庭の事情(仕事の事情じゃないの?)帰国した。今回の件で直接会って
話し合いたいから、その日取りの為に明日の晩電話をする」のメールも無視。
私と話しても意味ないよーーーHさん。悪い事したってさっさと認めてよーーー!
それに微妙な段階の今、会うのはまずいでしょう。
それに、直接会わなくても電話でグダグダ言われ、うっかり答えてしまった事が、後日逆手に取られたらどーする?
そんな訳で、フランスにいながら私は今日からいない人、電話がかかってきても出ないから
ヨロシク!と家族を巻き込むしかない。
メールにも返事しない、電話してもどっかに行ったという私に切れたのか、H氏からのメールの内容も、言い訳から懇願へそして段々怒りモードへ。
さあ、さあ、もうすぐかもね、もうすぐ言うゾ!って思っていたらついに....その日が
懇願+こんな事になったのは元をただせば…と自分勝手な怒りが混じる長ーいメールの中に「L社に売ってしまった今回の件は明らかに私のミスですが…」のフレーズを発見!
やったネ!!これで、文書による証拠になるよーーー!!
早速、弁護士に送りました(嬉)
そしたら、次の日、今度は「契約時の買い付け金額を下回っているので、即、契約解除を
する」という一方的な怒り満載のメールが来ました。
昨日の今日と、メチャクチャ早い決断というか展開です。
まったく呆れた男です。
買い付け金額を契約通り出来ないのは、なぜでしょうね?Hさん。
その理由は貴方が一番ご存じの筈よ。その事がいつも問題になっているでしょ?
発注をしても貴方は期日に納品しない→納品遅れのせいで、Yさんの顧客はキャンセルする→Yさん過剰在庫を抱え込む→っていう負のスパイラルの原因は全てあ・な・た!
それでもYさんの優秀な営業スタッフ達がさらに販売網を拡大し、在庫減らす努力をしながら発注を切れないようにしてきたのは、貴方も承知の事実。
それにね、即、契約解除できないのは契約書にも書いてある事ですよーー。Hさん。
何事も書類化するこのフランスで、文書化した契約書を読んでいないのだろうか。
それとも読めない?
フランスの法律にのっとった形式で書かれたフランス人弁護士による貴方のサインがバッチリされた契約書以外に、会社間の契約として何が存在するって思うのだろうか。
まさか「私が法律だ!」なーんてバカなこと思っているんじゃないでしょうね。
一度H氏の不透明なアタマの中を拝見したいと思う日々です。
しかしですよ、今までのやり取りのメールもあらかたチェック終了し、思いつく限り弁護士に
転送していますが、なかなか事態は動かない。
何故か? 実は…で、この話長くなるけど続きます。
by kanafr
| 2010-06-14 04:16
| 仕事に関する出来事
|
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Comments(10)
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shinn-lily at 2010-06-14 18:36
何度か、いきつ、戻りつ読みました。kanafrさんの頭の中はきちんと整理されていて、感服。
裁判はこうだから、ああだからと言っても結局は言質を残るものにしなければ、証拠とならないから、そこに大変さがあって、神経をすり減らすところですね。私なら、こっちが正しいってわかるでしょ、って感情的に叫びたくなってしまいます。
もう少し、もう少しと積み重ね、なんとか成果があがりますように。
それにしても、写真の使い方、出来すぎです!
裁判はこうだから、ああだからと言っても結局は言質を残るものにしなければ、証拠とならないから、そこに大変さがあって、神経をすり減らすところですね。私なら、こっちが正しいってわかるでしょ、って感情的に叫びたくなってしまいます。
もう少し、もう少しと積み重ね、なんとか成果があがりますように。
それにしても、写真の使い方、出来すぎです!
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societebonne at 2010-06-14 23:38
すみのですー。どうしてらっしゃるかなー、と、ちょくちょく見に来てはいたのですが、なかなかブログ更新されず、「きっとそれどころじゃないんだ……」と……
これじゃメゾン・デュ・ショコラの無料イベントの話なんて盛り返す場合じゃないですね。
時には気晴らししてくださいませ。フランス暮らしも楽じゃないです。
これじゃメゾン・デュ・ショコラの無料イベントの話なんて盛り返す場合じゃないですね。
時には気晴らししてくださいませ。フランス暮らしも楽じゃないです。
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mj
at 2010-06-15 03:21
x
こんにちは。更新状況から、お忙しいんだろうな~と思っておりました。Y様がお怒りになるのは当然、H様は、まぁといておいて、でも一番つらい立場は、板ばさみのkanaさんですね。。国民性の違いの問題もありますでしょうけれど、H氏はちょいと特別でしょうか?事態が好転することをお祈りしております。が、また何か問題発生でしょうか!?次号楽しみに?お待ちしております。
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kanafr at 2010-06-15 05:47
shinn-lilyさん 今晩は
日本では全く弁護士さんにはお目にかかった事もない生活をしていましたが、やはり外国生活が長いと、色々トラブルに否が応でも巻き込まれた事があったので、多少なりともフランスの弁護士さんがどう言う事を要求するかが分かっていたのが今回役に立ったようです。
ウフフ、結構ピッタリの写真でしょ?
自分で撮った写真の中にピッタリくるものがなかったので、ちょっとズルしました。
日本では全く弁護士さんにはお目にかかった事もない生活をしていましたが、やはり外国生活が長いと、色々トラブルに否が応でも巻き込まれた事があったので、多少なりともフランスの弁護士さんがどう言う事を要求するかが分かっていたのが今回役に立ったようです。
ウフフ、結構ピッタリの写真でしょ?
自分で撮った写真の中にピッタリくるものがなかったので、ちょっとズルしました。
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kanafr at 2010-06-15 06:20
すみのさん 今晩は
ご心配いただき有難うございます。
自分のブログを更新する元気はなくても、皆さんのブログはちゃんと読ませていただいていました。
すみのさんのブログの記事で教えていただいたからこそ、行けたメゾン・デュ・ショコラの無料イベントですし、お蔭様でその日はしっかりストレス解消させていただいたんですよ。す。有難うございました。
今年は、時間切れで途中まででしたので、来年こそは!って期待しているんですけどね。
おっしゃる通り、確かにフランス暮らしもなかなか楽じゃないですねえ。フランス暗しにならないようにしたいものです(ダジャレですみません)
ご心配いただき有難うございます。
自分のブログを更新する元気はなくても、皆さんのブログはちゃんと読ませていただいていました。
すみのさんのブログの記事で教えていただいたからこそ、行けたメゾン・デュ・ショコラの無料イベントですし、お蔭様でその日はしっかりストレス解消させていただいたんですよ。す。有難うございました。
今年は、時間切れで途中まででしたので、来年こそは!って期待しているんですけどね。
おっしゃる通り、確かにフランス暮らしもなかなか楽じゃないですねえ。フランス暗しにならないようにしたいものです(ダジャレですみません)
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kanafr at 2010-06-15 06:29
mjさん 今晩は
やっぱりmjさんもH氏はちょっと特別な人ってお思いになる?
とにかく面の皮が厚いってこういう人の事いうんだなあって、つくづく思う日々です。ある意味ここまでくれば立派なものかも...
解決まではまだまだかかりそうです。グスン
やっぱりmjさんもH氏はちょっと特別な人ってお思いになる?
とにかく面の皮が厚いってこういう人の事いうんだなあって、つくづく思う日々です。ある意味ここまでくれば立派なものかも...
解決まではまだまだかかりそうです。グスン
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cocomerita at 2010-06-16 14:53
Ciao kanafrさん
ローマにもどってきました
私フランス人とそんなに仕事したことないけど、数少ない経験の中では、こういう人には出会わなかったな―
ですからーー
彼にやっぱイタリア人の傾向を感じてしまう私です
まあ、わけのわかんない子供を相手にしてると思って、噛んで含むように、鞭と飴を使い分け、忍耐で頑張ってください
でも、kanafrさんはきっと上手に解決に持っていくだろうを私は思います。
お疲れ様ですーー
ローマにもどってきました
私フランス人とそんなに仕事したことないけど、数少ない経験の中では、こういう人には出会わなかったな―
ですからーー
彼にやっぱイタリア人の傾向を感じてしまう私です
まあ、わけのわかんない子供を相手にしてると思って、噛んで含むように、鞭と飴を使い分け、忍耐で頑張ってください
でも、kanafrさんはきっと上手に解決に持っていくだろうを私は思います。
お疲れ様ですーー
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kanafr at 2010-06-17 06:35
お帰りなさい junkoさん♪
楽しい出会いもあって有意義なご旅行でしたね!
そうそう、H氏、やっぱり、イタリア人だからねえ。
弁護士もこっちが苦情言うたびに「仕方ありませんね。イタリア人だからですよ」って言うのよ。
でもサ、それですませて欲しくない訳よ。こっちとしては。
もう次々に起こしてくれるので、いい加減にしてよ!って毎日怒鳴っています。
眉間にしわ!?危ない、危ない!
H氏のせいで不愉快顔になりそうだあ。
楽しい出会いもあって有意義なご旅行でしたね!
そうそう、H氏、やっぱり、イタリア人だからねえ。
弁護士もこっちが苦情言うたびに「仕方ありませんね。イタリア人だからですよ」って言うのよ。
でもサ、それですませて欲しくない訳よ。こっちとしては。
もう次々に起こしてくれるので、いい加減にしてよ!って毎日怒鳴っています。
眉間にしわ!?危ない、危ない!
H氏のせいで不愉快顔になりそうだあ。
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ddeneuve at 2010-06-17 19:39
そもそもの問題はとてもシンプルなのに、それを法廷にもちこんで戦うためにはゆるぎない証拠が必要・・・。
本当に神経が休まりませんね。
H氏には人間自分ひとりでは何もできないんだってことをわかってほしいですね。周囲の協力があってこそ仕事があるのに。
事態がすすまない???えーっえーっ気になりますっ。
本当に神経が休まりませんね。
H氏には人間自分ひとりでは何もできないんだってことをわかってほしいですね。周囲の協力があってこそ仕事があるのに。
事態がすすまない???えーっえーっ気になりますっ。
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kanafr at 2010-06-18 05:01
ddeneuveさん 今晩は
本来ならおっしゃる通り、契約書通りに動けばいい訳ですから、とてもシンプルで、何も問題は起きる筈はないんですよ。
H氏はとにかく契約書を守るより目先のお金なんです。多分。
書こうとすると又もや問題が...で事態の変化に記事が追い付いていけない感じです。
本来ならおっしゃる通り、契約書通りに動けばいい訳ですから、とてもシンプルで、何も問題は起きる筈はないんですよ。
H氏はとにかく契約書を守るより目先のお金なんです。多分。
書こうとすると又もや問題が...で事態の変化に記事が追い付いていけない感じです。