2016年 05月 16日
SUSHIに続く和食となるでしょうか?
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フランスに住み始めた頃...なので、かれこれ30年近い前の事..。
スーパーに行って見つけた“KAKI”や“NASHI”の文字…“柿”や“二十世紀梨”の事でした。
アルファベットになった日本の物...それだけでも、何だか胸がキュンとなったものです。
日本にいた頃は、特別に“柿好き”でも“梨好き”でもなかったのに...。
アルファベット表記でも、明らかにそこに発見できる“日本”に、心魅かれてしまうのは、多分、海外に住んでいる人なら、誰でも、そうなんじゃないかしら?
フランスに住み始めた頃は、今よりフランスに入っている日本食材は少なく、それを買うのは日本食品店に行かなければ買えず、しかも賞味期限切れの食材でも、平気で売られているのが当たり前のような状態でした。
そして、買う方も、それを気にして食べない事を選ぶか、それとも...の究極の選択の後、多分これ位の賞味期限切れは、大丈夫!と言い聞かせた自己判断と責任の元、それらを有り難く買わせていただく...あの頃は、そんな時代でした。
関税の関係もあったのでしょうが、他に競争相手がいないせいなのか、そんな商品なのに、今以上に、とてつもない値段がつけられていたように思います。
日本にいた時は、独身を謳歌し仕事をするだけで、家計のやりくりは、全て母任せにしていた私と違い、来たばかりとはいえ、すでに主婦経験も5.6年だった友人は、日本の価格が全て記憶にあるので、そんな食材を買うたびに、つい当時のフラン価格を円価格に換算してしまい「これって、日本だったら、スーパーで買える食材なのに、いくらなんでも高すぎる!」といつも怒っていましたっけ。
それから、だんだん中華食品街に日本食が並ぶようになって、購入範囲が広がるようになり、そんな競争相手ができたせいなのか、日本食品店でも賞味期限切れ等は、すっかり姿を
消すようになりました。
残念ながら、日本食材が「高い食材」っていうのは、あまり変わってはいませんけどね。
それから長い月日が経ち、「生の魚を食べるなんて!」なんて言っていたフランス人の間にもお寿司を好きな人が増えました。
残念な事に和食ブームに便乗した“なんちゃってSUSHI”のレストランも、かなり、増えましたけれどね。
そして、その分、和食材を理解するフランス人も増えて、日本食材を扱う所も、日本食材店や中華街だけという事はなくなりました。
ボンマルシェの食品館に行くと、そんな日本食材店では取り扱わない珍しい高級日本食材がズラリと並んでいて、ポン酢や麹味噌やたまり醤油等の調味料を、お米や蕎麦などと一緒に買っているフランス人の方達に、かなり出会います。
そんな風に、日本食材も決してレアな食材ではなくなり、フランス人が発音すると「ユゥズ」になる柚子や、抹茶は、しっかり定着した食材になり、今や“YUZU”“MACHA”の表記も珍しいものではなくなりました。
河瀬直美監督の“あん”も上映された事ですし、今まで“Haricot rouge(アリコルージュ)”としか呼ばれなかった餡子も“AZUKI”もしくは“ANCO”として、フランス人の会話の中に普通に登場する日も近いんじゃないかしら?
そんな風に、ますます「和」が広がりつつある今日この頃ですが、先日、こんなポスターを駅で発見。
かの有名な日本の会社の冷凍食品です。
海鮮食材と野菜いりで、その名も“TAKIKOMI”
炊き込みご飯に、ブロッコリーなんか入れたっけ?という疑問もありますが、そこは日本の
会社ですから、きっと上手にお料理されている事でしょう。
アルファベットで書かれているせいで、何だか外国の料理にも思えるようなTAKIKOMI。
最近では、友人を招いた時のお料理の一つとして、お寿司をテイクアウトするフランス人も
かなりいるんだとか..。
きっとこのTAKIKOMIも、エキゾチックなお料理として、そんなホームパーティーで使われる
料理の一つになって、SUSHIに続いて、フランスに定着する日も近いかもしれませんね。
ただし…
「貴女は買いますか?」と聞かれたら「日本人なので、自分で作ります」ですけど..。
スーパーに行って見つけた“KAKI”や“NASHI”の文字…“柿”や“二十世紀梨”の事でした。
アルファベットになった日本の物...それだけでも、何だか胸がキュンとなったものです。
日本にいた頃は、特別に“柿好き”でも“梨好き”でもなかったのに...。
アルファベット表記でも、明らかにそこに発見できる“日本”に、心魅かれてしまうのは、多分、海外に住んでいる人なら、誰でも、そうなんじゃないかしら?
フランスに住み始めた頃は、今よりフランスに入っている日本食材は少なく、それを買うのは日本食品店に行かなければ買えず、しかも賞味期限切れの食材でも、平気で売られているのが当たり前のような状態でした。
そして、買う方も、それを気にして食べない事を選ぶか、それとも...の究極の選択の後、多分これ位の賞味期限切れは、大丈夫!と言い聞かせた自己判断と責任の元、それらを有り難く買わせていただく...あの頃は、そんな時代でした。
関税の関係もあったのでしょうが、他に競争相手がいないせいなのか、そんな商品なのに、今以上に、とてつもない値段がつけられていたように思います。
日本にいた時は、独身を謳歌し仕事をするだけで、家計のやりくりは、全て母任せにしていた私と違い、来たばかりとはいえ、すでに主婦経験も5.6年だった友人は、日本の価格が全て記憶にあるので、そんな食材を買うたびに、つい当時のフラン価格を円価格に換算してしまい「これって、日本だったら、スーパーで買える食材なのに、いくらなんでも高すぎる!」といつも怒っていましたっけ。
それから、だんだん中華食品街に日本食が並ぶようになって、購入範囲が広がるようになり、そんな競争相手ができたせいなのか、日本食品店でも賞味期限切れ等は、すっかり姿を
消すようになりました。
残念ながら、日本食材が「高い食材」っていうのは、あまり変わってはいませんけどね。
それから長い月日が経ち、「生の魚を食べるなんて!」なんて言っていたフランス人の間にもお寿司を好きな人が増えました。
残念な事に和食ブームに便乗した“なんちゃってSUSHI”のレストランも、かなり、増えましたけれどね。
そして、その分、和食材を理解するフランス人も増えて、日本食材を扱う所も、日本食材店や中華街だけという事はなくなりました。
ボンマルシェの食品館に行くと、そんな日本食材店では取り扱わない珍しい高級日本食材がズラリと並んでいて、ポン酢や麹味噌やたまり醤油等の調味料を、お米や蕎麦などと一緒に買っているフランス人の方達に、かなり出会います。
そんな風に、日本食材も決してレアな食材ではなくなり、フランス人が発音すると「ユゥズ」になる柚子や、抹茶は、しっかり定着した食材になり、今や“YUZU”“MACHA”の表記も珍しいものではなくなりました。
河瀬直美監督の“あん”も上映された事ですし、今まで“Haricot rouge(アリコルージュ)”としか呼ばれなかった餡子も“AZUKI”もしくは“ANCO”として、フランス人の会話の中に普通に登場する日も近いんじゃないかしら?
そんな風に、ますます「和」が広がりつつある今日この頃ですが、先日、こんなポスターを駅で発見。
海鮮食材と野菜いりで、その名も“TAKIKOMI”
会社ですから、きっと上手にお料理されている事でしょう。
アルファベットで書かれているせいで、何だか外国の料理にも思えるようなTAKIKOMI。
最近では、友人を招いた時のお料理の一つとして、お寿司をテイクアウトするフランス人も
かなりいるんだとか..。
きっとこのTAKIKOMIも、エキゾチックなお料理として、そんなホームパーティーで使われる
料理の一つになって、SUSHIに続いて、フランスに定着する日も近いかもしれませんね。
ただし…
「貴女は買いますか?」と聞かれたら「日本人なので、自分で作ります」ですけど..。
by kanafr
| 2016-05-16 08:38
| フランスの中で日本を発見
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Comments(8)
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whitelacenonyo at 2016-05-16 15:44
"TAKIKOMI"
>日本人なので自分で作ります。
あ、は、は、そりゃそうですよねー
ブロッコリーを入れないで。
むか〜〜〜し夫とパリに滞在した時お寿司が食べたくなり、
サンジェルマンあたりの”築地”という鮨屋に入って食べたところ、酢飯がモチ米のように粘って、食べられませんでした。
今や”奥田”が本格和食を提供しているとか、、、
マダムSはパリでの接待に使っているそうですよ。
>日本人なので自分で作ります。
あ、は、は、そりゃそうですよねー
ブロッコリーを入れないで。
むか〜〜〜し夫とパリに滞在した時お寿司が食べたくなり、
サンジェルマンあたりの”築地”という鮨屋に入って食べたところ、酢飯がモチ米のように粘って、食べられませんでした。
今や”奥田”が本格和食を提供しているとか、、、
マダムSはパリでの接待に使っているそうですよ。
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kanafr at 2016-05-16 23:24
whitelacenonyoさん 今日は
ハイ、自分で作るとしても、絶対ブロッコリーは避けたい食材かもしれません。
箱の表記を見たら、冷凍なので蒸して食べるらしいですが、ブロッコリーって蒸したら、匂いがきつくなるような気がするんですけどねぇ..。
酢飯がもち米っていうのも、そりゃあひどいですよね。
私も、あのお蕎麦で結構有名なサンジェルマンのお店で、天丼をいただいた時、ご飯がおかゆ状でした。
奥田は、器も全て日本からですし、本格的な和食がいただけるそうですが、行った友人に聞いたら、昼間の食事でも軽く200ユーロ超えだそうで、一般庶民には、なかなか行けない場所です。
やはりマダムS位の方じゃないと無理ですね。
ハイ、自分で作るとしても、絶対ブロッコリーは避けたい食材かもしれません。
箱の表記を見たら、冷凍なので蒸して食べるらしいですが、ブロッコリーって蒸したら、匂いがきつくなるような気がするんですけどねぇ..。
酢飯がもち米っていうのも、そりゃあひどいですよね。
私も、あのお蕎麦で結構有名なサンジェルマンのお店で、天丼をいただいた時、ご飯がおかゆ状でした。
奥田は、器も全て日本からですし、本格的な和食がいただけるそうですが、行った友人に聞いたら、昼間の食事でも軽く200ユーロ超えだそうで、一般庶民には、なかなか行けない場所です。
やはりマダムS位の方じゃないと無理ですね。
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micci
at 2016-05-17 01:13
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kanaさん、こんばんは、ご無沙汰しております(^_^;)パリで、びっくりするのは、フランス人の美しいお箸の使い方です。もちろん、アメリカ人もイギリス人も、上手にお箸使いますが、何だかフランス人だと様になっていて、食べ方が美しいように感じます。それだけ日本食が浸透したのでしょうね、、
いつもパリに一緒に行く友人は、大の日本食、しかもお鮨ずきなんです。どこかとうまく説明できないのですが、確かサントノーレからシャンゼリゼに向かう途中の路地裏だったと思いますが、昨年回転寿司風のお鮨屋さんを発見、、リーズナブルで美味しくて通いました。そんなとき、よく美しいパリジェンヌが1人で上手にお鮨を食べているのに遭遇します。白ワインのグラス片手に本など読みながら、お鮨を食べているところ、、、美しいですね〜
いつもパリに一緒に行く友人は、大の日本食、しかもお鮨ずきなんです。どこかとうまく説明できないのですが、確かサントノーレからシャンゼリゼに向かう途中の路地裏だったと思いますが、昨年回転寿司風のお鮨屋さんを発見、、リーズナブルで美味しくて通いました。そんなとき、よく美しいパリジェンヌが1人で上手にお鮨を食べているのに遭遇します。白ワインのグラス片手に本など読みながら、お鮨を食べているところ、、、美しいですね〜
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at 2016-05-17 01:32
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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kanafr at 2016-05-17 05:03
micciさん 今晩は
こちらこそご無沙汰しております。
そう言われてみれば、昔よりお箸の使い方が上手な方が増えたかもしれませんね。
冷えた白ワインと一緒にお寿司の方もいますが、最近では日本酒や日を好むフランス人の方も多くなっているらしいですよ。
こちらこそご無沙汰しております。
そう言われてみれば、昔よりお箸の使い方が上手な方が増えたかもしれませんね。
冷えた白ワインと一緒にお寿司の方もいますが、最近では日本酒や日を好むフランス人の方も多くなっているらしいですよ。
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kanafr at 2016-05-17 05:16
05-17 05;03の鍵コメさん 今晩は
メールさせていただきますね。
メールさせていただきますね。
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すっとこ
at 2016-05-17 11:55
x
わかる!
私も最初の任地ヒューストンが30年以上前
になります。ある日Kakiの表示を見つけた
時は胸躍りました。中華市場でイタリア産
と表示されてましたが紛う事なく柿でした!
さて このTakikomi、ずいぶんと力の入った
宣伝ですね。フランスではどの様に発音され
るのやら。アメリカでなら日本の単語は最後
から2番目母音が強く発されるむきがあるので
【タキコゥミ】となるでしょう。スシが【スゥ
シ】となってるように。
ピラフっぽくてイタリア系の方には抵抗ない
でしょうし。オサレな和食として定着して欲
しいような欲しくないような。
いずれ 【なんちゃってTakikomi】も出てくるのかな。
もしもし味の素さん、ブロッコリー使ってる時点
ですでに自らナンチャッテですよん。
私も最初の任地ヒューストンが30年以上前
になります。ある日Kakiの表示を見つけた
時は胸躍りました。中華市場でイタリア産
と表示されてましたが紛う事なく柿でした!
さて このTakikomi、ずいぶんと力の入った
宣伝ですね。フランスではどの様に発音され
るのやら。アメリカでなら日本の単語は最後
から2番目母音が強く発されるむきがあるので
【タキコゥミ】となるでしょう。スシが【スゥ
シ】となってるように。
ピラフっぽくてイタリア系の方には抵抗ない
でしょうし。オサレな和食として定着して欲
しいような欲しくないような。
いずれ 【なんちゃってTakikomi】も出てくるのかな。
もしもし味の素さん、ブロッコリー使ってる時点
ですでに自らナンチャッテですよん。
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kanafr at 2016-05-18 08:50
すっとこさん 今晩は
アルファベット表示で、最初は、外国語だろうと思って読むと「あれ?もしかして..」で発見する日本の物って、本当に嬉しいですよね。
このtakikomi、そちらではまだ販売されていませんか?
フランス語もほぼアメリカと一緒の発音です。多分、音だけで聞いたら「どこかで聞いた事のあるような..」で、すぐには、結びつかないかもしれませんよね。
ホント、定着して欲しいような、欲しくないような、食べてみたいような、食べたくないような微妙なポジションにあります(苦笑)
>ブロッコリー使ってる時点ですでに自らナンチャッテですよん。
ハハハ。おっしゃる通りです!
苦心の作だと思いますが、すでに、なんちゃってtakikomiです。
アルファベット表示で、最初は、外国語だろうと思って読むと「あれ?もしかして..」で発見する日本の物って、本当に嬉しいですよね。
このtakikomi、そちらではまだ販売されていませんか?
フランス語もほぼアメリカと一緒の発音です。多分、音だけで聞いたら「どこかで聞いた事のあるような..」で、すぐには、結びつかないかもしれませんよね。
ホント、定着して欲しいような、欲しくないような、食べてみたいような、食べたくないような微妙なポジションにあります(苦笑)
>ブロッコリー使ってる時点ですでに自らナンチャッテですよん。
ハハハ。おっしゃる通りです!
苦心の作だと思いますが、すでに、なんちゃってtakikomiです。