2017年 02月 09日
消えてしまうのは、やっぱり悲しい...
|
ベル・エポックの時代には、きっと、いたるところに貼られていたに違いないこんなポスター。
(画像お借りしました)
そして、ロートレックやゴッホ、ヴェルレーヌなども愛飲していたというABSINTHE(アブサン)というお酒を、ご存じでしょうか?
実は、そのアブサンを私が知ったのは、高校生の頃読んだ太宰治の小説の中でした。
何気なく「どんなお酒なの?」と聞いた時の母の驚いた顔と、母の倫理観からすれば多くの女性と浮名を流し、入水自殺したというだけで、嫌悪している太宰治の小説を娘が読んでいる事への心配と怒りは凄まじく、今ではその怒られた思い出のせいで、逆にアブサンの単語は私の脳内にシッカリ残ってしまったという結果になりました。
ググったら、元々は薬用効果があるとして飲まれるようになったらしいですが、アルコール度数は40~90度もあり、主成分のニガヨモギの一部が、マリファナに似た幻覚症状を起こすといわれ、又、安いお酒ゆえにアルコール中毒を起こす人も多く、1915年にはフランスでも一時製造販売禁止になっていましたが、1981年になってWHOが幻覚症状を起こす成分の残存許容量を10ppmに定めて許可し、フランスでも復活と なりました。
飲み方は、まず、こんな風にアブサンの入ったグラスの上に、角砂糖を乗せた透かし模様のあるアブサンスプーンを置き、火をつけます。
(2枚とも画像お借りしました)
(2つとも画像お借りしました)
ある日、友人とマレのあるショップに行った帰り、気まぐれに「この通りの先に何があるのか 行ってみない?」で入った小さな通りで、偶然見つけ魅せられてしまった美しいガラス器と、透かし模様のスプーン。
それが、このアブサン専門店Vert d’absintheでした。
(画像お借りしました)
時々閉まっている事はあっても、シャッター越しに見えるガラスを見ては、満足していました。
こういうマニア好みのショップは、経営も大変なのかもしれません。
同じように、ある日、偶然通りかかって見つけたrue de Caumartinにあった家具屋さん。
でも、不景気は、今日に始まった事ではありません。
それに、こんな風に経営難で閉店してしまうかも...と思ったショップが、大きなショップの 半分を転売し、それまでの商品以外の商品を入れる事によって見事復活したショップもあります。
だから、経営のやり方次第なのかなあ...って思うんですけどね。
(画像お借りしました)
そして、ロートレックやゴッホ、ヴェルレーヌなども愛飲していたというABSINTHE(アブサン)というお酒を、ご存じでしょうか?
実は、そのアブサンを私が知ったのは、高校生の頃読んだ太宰治の小説の中でした。
何気なく「どんなお酒なの?」と聞いた時の母の驚いた顔と、母の倫理観からすれば多くの女性と浮名を流し、入水自殺したというだけで、嫌悪している太宰治の小説を娘が読んでいる事への心配と怒りは凄まじく、今ではその怒られた思い出のせいで、逆にアブサンの単語は私の脳内にシッカリ残ってしまったという結果になりました。
ググったら、元々は薬用効果があるとして飲まれるようになったらしいですが、アルコール度数は40~90度もあり、主成分のニガヨモギの一部が、マリファナに似た幻覚症状を起こすといわれ、又、安いお酒ゆえにアルコール中毒を起こす人も多く、1915年にはフランスでも一時製造販売禁止になっていましたが、1981年になってWHOが幻覚症状を起こす成分の残存許容量を10ppmに定めて許可し、フランスでも復活と なりました。
飲み方は、まず、こんな風にアブサンの入ったグラスの上に、角砂糖を乗せた透かし模様のあるアブサンスプーンを置き、火をつけます。
その火によっててアルコールを飛ばし、角砂糖が溶けてきたら、給水器でゆっくり
水を注ぎ、白く変化してくるアブサンに、スプーンに残っている砂糖をそのまま
入れてかけまわして飲むらしいです。
アブサン用のスプーンは、透かし模様の美しい平たいスプーンですし、給水器も大変凝った美しい形なんですよね。ある日、友人とマレのあるショップに行った帰り、気まぐれに「この通りの先に何があるのか 行ってみない?」で入った小さな通りで、偶然見つけ魅せられてしまった美しいガラス器と、透かし模様のスプーン。
それからは、マレに行くたび、美しいガラスと透かし模様のスプーンを、チラッと
見る為だけにこの小さな通りによるのが楽しみになりました。
時々閉まっている事はあっても、シャッター越しに見えるガラスを見ては、満足していました。
ところが、1月に通った時はあったのに、2月になったら、お店の看板は取り外され
閉店になった事のみ書かれた紙が貼られていました。
こういうマニア好みのショップは、経営も大変なのかもしれません。
同じように、ある日、偶然通りかかって見つけたrue de Caumartinにあった家具屋さん。
ここも、一時、フランス人アーティストによる物語をテーマにした夢のある繊細な
美しさを持った針金で作ったオブジェが置いてあり、価格を聞いたら、とても即決で買えるようなお値段ではなかったので諦めたという思い出のあるショップでしたが、2月初め通ったら、全商品を売りつくす閉店セールのお知らせが貼られていました。
経営者が定年退職し、南仏あたりでノンビリ過ごしたいからと転売していくのは、
今迄もよくありましたが、今回のこういうショップなどの閉店は、明らかに不景気がもたらした事によるものです。
でも、不景気は、今日に始まった事ではありません。
それに、こんな風に経営難で閉店してしまうかも...と思ったショップが、大きなショップの 半分を転売し、それまでの商品以外の商品を入れる事によって見事復活したショップもあります。
だから、経営のやり方次第なのかなあ...って思うんですけどね。
ここだけでしか見れない!という楽しみを与えてくれた個性あふれるお店が、何が
原因で閉店してしまうのか、経営状態が分かるほど日参した訳でもないので、本当の理由は分かりませんが、こんな風に姿を消していくのは、本当に寂しいわ。
by kanafr
| 2017-02-09 14:48
| フランスの出来事
|
Trackback
|
Comments(4)
Commented
by
すっとこ
at 2017-02-09 23:36
x
うおおおおおおおおおおおおおおおおお。
アールヌーヴォーのとろける曲線のミューシャ、
そして「悪いことは全て太宰から教わった」の
アブサン❣️懐かしや懐かしや。
私もアブサンという名前を太宰治から教わり
ました。
そして アブサンスプーン✨
ああ なんて魅力的なスプーンでしょう。
こういう穴の開いたスプーンでは
フルーツにお砂糖を振りかける用、なの
しか知りませんでした。
もしか今までアンティークショップで
「砂糖ふりかけ用だな」と思っていたのが
実は「アブサンのお砂糖に火をつける用」
だったりしてたのかも。(フルーツ用は
サイズが大きいようです)
又いち枚
目からウロコを落として頂いた
Kanaさんブログ✨です❣️
アールヌーヴォーのとろける曲線のミューシャ、
そして「悪いことは全て太宰から教わった」の
アブサン❣️懐かしや懐かしや。
私もアブサンという名前を太宰治から教わり
ました。
そして アブサンスプーン✨
ああ なんて魅力的なスプーンでしょう。
こういう穴の開いたスプーンでは
フルーツにお砂糖を振りかける用、なの
しか知りませんでした。
もしか今までアンティークショップで
「砂糖ふりかけ用だな」と思っていたのが
実は「アブサンのお砂糖に火をつける用」
だったりしてたのかも。(フルーツ用は
サイズが大きいようです)
又いち枚
目からウロコを落として頂いた
Kanaさんブログ✨です❣️
0
Commented
by
kanafr at 2017-02-10 02:27
すっとこさん 今日は
やはり、すっとこさんもアブサンを太宰治から、でしたか。
耳を切っちゃったゴッホにしても、ロートレック、ヴェルレーヌなども、かなり悲惨な最期何で、やはり悪魔のお酒なのかもしれません。
多分お砂糖ふりかけスプーンは、スプーン部分が丸くなっていますでしょ?これは、完全に真平なので、見分けがつくかもしれません。
でも、こういうお店残ってほしかったです。
何でもこのお店のオープニングの時は、ベルエポックさながらに、オーナー(なのかな?)が、シルクハットにタキシードで接客したんですって。
この家具屋さんで見た針金のオブジェなど、友人も大好きな家具屋さんだったので、このニュースを伝えると絶句していました。
本当に残念です(涙)
やはり、すっとこさんもアブサンを太宰治から、でしたか。
耳を切っちゃったゴッホにしても、ロートレック、ヴェルレーヌなども、かなり悲惨な最期何で、やはり悪魔のお酒なのかもしれません。
多分お砂糖ふりかけスプーンは、スプーン部分が丸くなっていますでしょ?これは、完全に真平なので、見分けがつくかもしれません。
でも、こういうお店残ってほしかったです。
何でもこのお店のオープニングの時は、ベルエポックさながらに、オーナー(なのかな?)が、シルクハットにタキシードで接客したんですって。
この家具屋さんで見た針金のオブジェなど、友人も大好きな家具屋さんだったので、このニュースを伝えると絶句していました。
本当に残念です(涙)
Commented
by
whitelacenonyo at 2017-02-10 21:24
東京でもこだわった素敵なものを置いている店が
いつの間にか閉店していることもしばしば、、
それは客にも責任が、、と思う私です。
いつも目の保養、、とばかり見るだけで買うことは5回に1回ほどの私の責任でもあるなぁ〜〜と思ったことを思い出しました。
アブサン強いお酒ということだけしか知らない、、
角砂糖に火をつけるてアブサンに、、って知らなかったわ。
装飾のあるスプーン私も、フルーツに砂糖をふりかける、、しか知識なし、、
年ばかり重ねてしまった今。もう少し勉強しなければ、、ですね。
教えてくださってありがとうございます。
いつの間にか閉店していることもしばしば、、
それは客にも責任が、、と思う私です。
いつも目の保養、、とばかり見るだけで買うことは5回に1回ほどの私の責任でもあるなぁ〜〜と思ったことを思い出しました。
アブサン強いお酒ということだけしか知らない、、
角砂糖に火をつけるてアブサンに、、って知らなかったわ。
装飾のあるスプーン私も、フルーツに砂糖をふりかける、、しか知識なし、、
年ばかり重ねてしまった今。もう少し勉強しなければ、、ですね。
教えてくださってありがとうございます。
Commented
by
kanafr at 2017-02-11 06:21
whitelacenonyoさん 今晩は
昔のお金持ちの方って、お道楽っていうか、お金に糸目をつけずに、職人さんの仕事の価値を分かって守ってくださって、別にいるものでなくても買う事で、伝統文化を伝えていくみたいなことがありましたよね。でも今は、そういう余裕が、なくなってきていますよね。
私も、何だか偉そうな夢なんですが、昔、もし宝くじが当たったら、展示会で見たフランスの若手のアーティストを援助したいと思った事があります。
しかも、せっかく目を出しかけているそういう若い人達の才能が利益追求、価格競争でつぶされていく姿をたくさん見てきたので、実際にこういうショップの姿にも同じように感じています。
アブサンスプーンやお砂糖かけのスプーン、結構蚤の市などでも、まだまだ出ていますので、パリにいらした時にご覧になってくださいませ^^
昔のお金持ちの方って、お道楽っていうか、お金に糸目をつけずに、職人さんの仕事の価値を分かって守ってくださって、別にいるものでなくても買う事で、伝統文化を伝えていくみたいなことがありましたよね。でも今は、そういう余裕が、なくなってきていますよね。
私も、何だか偉そうな夢なんですが、昔、もし宝くじが当たったら、展示会で見たフランスの若手のアーティストを援助したいと思った事があります。
しかも、せっかく目を出しかけているそういう若い人達の才能が利益追求、価格競争でつぶされていく姿をたくさん見てきたので、実際にこういうショップの姿にも同じように感じています。
アブサンスプーンやお砂糖かけのスプーン、結構蚤の市などでも、まだまだ出ていますので、パリにいらした時にご覧になってくださいませ^^